2025 年 04 月 12 日
今週のアンテナ・カフェ📡は〜おススメの一冊。
4月9日に発表された「2025年本屋大賞」第1位を受賞された
阿部暁子さんの『カフネ』(講談社)をご紹介📚。
本屋大賞は「全国書店員が選んだいちばん!売りたい本」をコンセプトに
2004年に始まった賞で、今回が22回目。
まず、年末の一次投票で全国の488書店、書店員652人の投票があり
その上位10作品がノミネート作品として発表!
次に、二次投票を経て大賞受賞作が決定されるというもの。
全国の書店員さんが投票で「いちばん売りたい本」を選ぶこの賞は、
いわば読者の代表であり、目利きであり、だからこそ毎年気になる受賞作📙
「カフネ」は刊行から約1年かけて支持を広げ最も票を集めた作品なんだそうです。
2025年本屋大賞受賞作 阿部暁子『カフネ』
2008年作家デビューの阿部暁子(あべ・あきこ)さんは岩手県盛岡市在住。
「カフネ」は主人公の最愛の弟が急死したところから物語が始まります。
法務局に勤める主人公は弟の遺言により弟の元恋人と会うことになります。
あるアクシデントを経て、弟の元恋人からふるまわれた温かい手料理。
二人は「家事代行」の仕事の中で人の暮らしを整え、心を救っていく。
売り場の最前線に立つ書店員の方々の愛に溢れた書評が興味深いです。
「誰かを助ける」という事の本当の意味・・そのヒントになるかもしれないのは
タイトルでもある「カフネ」という言葉(ポルトガル語だそうです)
子どもの柔らかな髪に手を入れて梳く心地よさ〜その時感じる愛おしさや、
ペットや愛おしい人へのそんな仕草を表す言葉を「カフネ」というそうで、
ブラジルでよく使われる言葉〜物語の中では家事代行サービスの会社名になっています。
“食の描写”がリアルで(!)おなかがすいてきます。
出版社のホームページには作中に登場する料理のレシピが掲載されているのが楽しい。
「トマトとツナの豆乳煮麺」(ご飯を入れてリゾット風にした)チャレンジしましたよ♡
食べることを丁寧に感じたいし、“おいしい”は生きるパワー。
紀伊國屋書店福岡本店・久留米店/TSUTAYAサンリブ宗像店/福岡金文堂志摩店 他、
HPには福岡の書店員さんの書評・レビューも紹介されています。
〜おいしいと泣くことから再生は始まる〜と書かれた黄色い帯をつけて
本屋さんに平積みされているのを見つけてください📚